【現代美術】エルネスト・ネト「ポスト抽象ミニマリズム」

エルネスト・ネト / Ernesto Neto

ポスト抽象ミニマリズム


概要


エルネスト・ネト(1964年生まれ)はブラジルの現代美術家。

 

1988年にスコットランドで伸縮性のある布を使って作品を制作して活動を開始。1992年にサンパウロ近代美術館で個展を行い、1995年から海外を中心に個展も行う。

 

2001年にヴィネツィア・ヴィエンナーレに同じブラジルの美術家のヴィック・ムニーズと参加。ネトのインスタレーションはブラジル館で注目され、またベネチアアーセナルの国際展覧会に参加。

 

ネトの作品は「ポスト抽象ミニマリズム(beyond abstract minimalism)」と形容される。ネト自身は、1950年代から60年代にかけてブラジルで発生した前衛運動「新具体主義運動」を継承しているという。

 

作品は鍾乳洞のように巨大で、また柔らかく自然や生物のような形状をしており、彼の作品は鑑賞者が触ったり、突っついたり、中に入ったり、歩くことができる。「ライクラ」という伸縮性のある布に発泡スチロール小球や香辛料を詰めて臓器や粘膜を想起させる巨大なオブジェが特徴。

 

特に日本で人気が高い現代美術家で、2001年に「スペース・ジャック!」展(横浜美術館アートギャラリー)で初めて紹介された後、川村記念美術館、金沢21世紀美術館、越後妻有トリエンナーレ、豊田市美術館など、数多くのグループ展に参加している。

 

2012年には表参道のエスパス・ルイ・ヴィトン東京で「エルネスト・ネト展」を開催。精子を表す通路部分と卵子を表す居住空間という2つの要素で構成された巨大なインスタレーション作品『A vida é um corpo do qual fazemos parte(われわれは生という体の一部)』

は非常に独創的だった。


参考文献

Wikipedia

TANYA BONAKDAR GYALLERY