【美術解説】フロレンティン・ホフマン「巨大アヒル作品で人気のアーティスト」

フロレンティン・ホフマン / Florentijn Hofman

巨大アヒル作品で人気のアーティスト


※1:『ラバーダック』2013年シドニーにて。
※1:『ラバーダック』2013年シドニーにて。

概要


 

生年月日 1977年4月6日
国籍 オランダ
表現形式 インスタレーション
公式サイト http://florentijnhofman.nl/
※2:フロンレンティン・ホフマン
※2:フロンレンティン・ホフマン

フロレンティン・ホフマン(1977年4月16日生まれ)はオランダのアーティスト。代表作『ラバーダック』のような遊びごころあふれるストリート・インスタレーション作品を制作する作家として知られている。

 

ホフマンは1977年4月16日、オランダのデルフゼイルで生まれた。ホフマンはエメンで初等・中等教育を受けたあと、カンペンのズヴォレ芸術デザイン大学に入学し、卒業する。

 

その後、ベルリンのベルリン=ヴァイセンゼー美術大学に入学し、美術の修士号を取得する。現在はロッテルダム在住し、4人の子どもたちと暮らしている。

 

ホフマンは、おもちゃや日用品を何メートルもある巨大なインスタレーション作品に改造する。これらの巨大作品を使って、人々の生活を幸せや癒やしをもたらすことが彼の芸術の目的だという。

 

2005年にホフマンはオランダの音楽フェスティバル「クロシング・ボーダー・フェスティバル2005」のために巨大な鳥を制作し、ハーグ市役所に設置した。2006年にはロッテルダム自然史博物館で建物のガラス窓に飛び込んでくる鳥を保護するインスタレーションを設置した。

代表作『ラバーダック』


最もよく知られている作品の『ラバーダック』は、2007年にフランスのサン=ナゼールに初めて現れた。『ラバーダック』は玩具メーカーのTORO社から実際に発売されている風呂用のおもちゃである。ホフマンはこのおもちゃを川に浮かべるサイズにまで巨大化させた。

 

日本では2009年の「水都大阪2009」中の「Rubber Duck Project 2009」において八軒家浜で展示されて以降、「OSAKA光のルネサンス」、クリエイティブセンター大阪、中之島バンクス前、中之島公園バラ園および尾道の「海フェスタおのみち」で展示された。

 

2011年には神戸の兵庫県立美術館屋上に、美術館からの依頼で『神戸カエル(美かえる)』を制作して設置。美術館は当初、『ラバーダック』を美術館の屋根の上に設置するのを期待していたが、ホフマンは辞退して、別作品を制作したという。

 

2013年に『ラバーダック』は香港の香港のビクトリア湾に出現して人気を博したが、海上で突然しぼみ、巨大な目玉焼きのような姿になって浮かんでいるのが見つかり、さらに話題になった。関係者は緊急アヒル対策会議を開いて対応を協議した。しかし、アヒルの身に何が起きたのかについては取材に応じていないという。

 

また、2009年には『ラバーダック』はベルギーの港でメッタ刺しにされる被害に遭っていたこともある。

※3:目玉焼きのようになって潰れたしまった『ラバーダック』
※3:目玉焼きのようになって潰れたしまった『ラバーダック』
※4:TOLO社から発売されている幼児用玩具「Bath Duck」
※4:TOLO社から発売されている幼児用玩具「Bath Duck」
※5:兵庫県立美術館に設置された『神戸かえる』
※5:兵庫県立美術館に設置された『神戸かえる』