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【作品解説】レオナルド・ダ・ヴィンチ「糸車の聖母」

糸車の聖母 / Madonna of the Yarnwinder

複数のバージョンがある聖母像


作者 レオナルド・ダ・ヴィンチ
制作年 1499年
サイズ 48.3 cm × 36.9 cm
メディウム くるみパネルに油彩
所蔵者 リチャード・スコット

《糸車の聖母》は1499年もしくはそれ以降にレオナルド・ダ・ヴィンチによって制作された作品。複数あり少なくとも1点、おそらく2点描いている。

 

レオナルドは1501年、フィレンツェで、フランス国王ルイ12世の秘書フロリモンド・ロベテからの依頼で制作したと記録されている。この点については学者の間で意見がわかれており、1507年にフランスの宮廷に届けられた可能性がある。

 

イギリスのリチャード・スコットが所有する「The Buccleuch Madonna」版とアメリカの個人が所有する「The Lansdowne Madonna」の2枚が存在するが、どちらもレオナルドの作品だと認識されている。

 

両方とも下絵には、構図(ペンティメント)に加えられた同じような実験的な変化があり、レオナルドの工房で両方とも同時に制作されたと考えられている。

 

紡績糸を集めるのに使われる糸巻機を見つめているキリストの子供と座っている聖母マリアが描かれている。

 

糸巻き機は、マリアの家庭性を象徴するものとして、またキリストが十字架につけられた十字架の伏線の役割を果たしている。この絵のダイナミックな構図と暗示された物語は、ラファエロやアンドレア・デル・サルトらの聖母子像の描写に大きな影響を与えた。


■参考文献

https://en.wikipedia.org/wiki/Madonna_of_the_Yarnwinder、2020年4月16日アクセス