マックス・エルンスト(1891年4月2日-1976年4月1日)はドイツの画家、彫刻家、グラフィックアーティスト、詩人。ダダおよびシュルレアリスム・ムーブメントの開拓者。ケルン・ダダの創始者。
正規の美術教育を受けていないが、1921年にコラージュ作品を発表して大きな影響を与える。コラージュの代表作は『百頭女』や『カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢』といった物語とコラージュを融合させたコラージュ・ロマンシリーズ。
シュルレアリスム時代には「自動記述」の最初の実験をおこなっている。ほかに、鉛筆による擦過で物体の輪郭を浮かび上がらせる技法であるフロッタージュや、絵具をキャンバスに擦りつけて下に置かれた物体の痕跡を明らかにする類似の技法であるグラッタージュを考案した。
第二次世界大戦中は、戦火を避けてニューヨークに亡命し、アンドレ・マッソン、フェルナン・レジェ、ピエト・モンドリアンらとともにのちのアメリカ美術に多大な影響を与えた。
画家、彫刻家、詩人として、生涯にわたりシュルレアリスムの深さと多様性を体現。理論家として論文も多数書いて評価を高めた。