【映画解説】ジョン・ウォーターズ「悪趣味映画大統領」

ジョン・ウォーターズ / John Waters

悪趣味映画大統領


概要


ジョン・ウォーターズ(1946年4月22日ー)はアメリカの映画監督、映画脚本家、作家、俳優、コメディアン、ジャーナリスト、ビジュアル・アーティスト、アート・コレクター。1970年初頭のカルト映画ムーブメントで名声を高めたことで知られる。


ウォーターズの1970年代と80年代初頭の映画は、「ドリーム・ランダーズ」と呼ばれる奇人集団を呼び物にするのが特徴である。このドリーム・ランダーズのメンバーは、「ピンク・フラミンゴ」の主役でありメンバーの筆頭格のディヴァインをはじめ、ミンク・ストール、デビッド・ロチョリー、メアリーヴィヴィアン·ピアース、エディス·マッセイなどで構成されている。


ウォーターズの奇特なキャスティングは、1977年の「絶望的な生活」から始まり、ほかには現実の世界で有罪判決を受けた犯罪者(リズ・レネイやパトリシア・ハーストなど)や論争となりそうな人たち(トレイシー・ローズなどの元ポルノ女優)を起用していた。


ウォーターズが映画のメインストリームにデビューしたのは「ヘアスプレー」(1988年)である。本作品は女優リッキー・レイクのデビュー作でもあり、彼女を世に送り出した作品で、アメリカ全体で800万ドルを稼ぎだした。その後、リッキー・レイクはウォーターズ作品の常連となった。また、2002年に「ヘアスプレー」はロングランのブロードウェイ・ミューージカルともなり、そのミュージカル映像は世界中で2億ドル以上稼ぐヒットムービーとなった。


このオリジナル版「ヘアスプレー」とのクロスオーバーの成功後、ウォーターズの作品は、ジョニー・デップ、エドワード・ファーロング、メラニー・グリフェス、クリス・アイザック、ジョニー·ノックスヴィル、マーサ・プリンプトン、クリスティーナ·リッチ、リリ・テイラー、キャスリーン・ターナーなどさまざまなハリウッド俳優やセレブたちに焦点を当て始める。


ウォーターズはニューヨークとサンフランシスコの両方に家を持ち、プロヴァンスで夏の休暇を過ごしているけれども、おもに彼の故郷でメリーランド州のボルチモアに普段は住んでいる。彼のトレードマークの鉛筆ヒゲは1970年代初頭以来、現在もずっと維持している。