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【作品解説】バンクシー「ダイヤモンドと少女」

ダイヤモンドと少女 / Diamond in the Rough

古代エジプト美術との共通点が見られる作品


バンクシー《ダイヤモンドと少女》,2010年
バンクシー《ダイヤモンドと少女》,2010年

概要


クリスティーズが、2022年5月にニューヨークで開催される「21世紀イブニングセール」で、バンクシーの2010年作《ダイヤモンドと少女》を出品することを発表した。

 

《ダイヤモンドと少女》は、2010年にロサンゼルス現代美術館で開催されたグラフィティとストリート・アートの初の大規模な美術館展「Art in the Streets」で展示された作品である。

 

展覧会の直後に現在のオーナーが本作品を購入し、以来、同コレクションに収められている。

古代エジプト美術との共通点


専門家によれば、この作品はエジプト美術に共通する要素があるという。縦長のパネル、絵画的言語、そして少女の造形はすべて、エジプト文化に見られる特徴である。

 

パネル自体には楕円形の窓があり、これはカルトゥーシュを思わせる。カルトゥーシュとは、エジプトのファラオについて語る象形文字で、王や妃の名前を囲むを枠としても使われていたという。

破壊されたバージョン


なお、本作品と同時期にデトロイトを訪れたバンクシーは、同じモチーフをデトロイトの壁に描いているが、その作品はその後破壊された。

 

廃屋の石畳の壁に描かれた、宝石を手にした少女のシンプルな構図は、何者かによって撤去されようとしたため、最終的に消滅してしまったという。


■参考文献

https://www.youtube.com/watch?v=HxbLb52f4E0、2022年4月27日アクセス

https://www.designboom.com/art/banksy-art-in-the-streets-at-moca-los-angeles/、2022年4月27日アクセス