【作品解説】 真珠子「パピヨンよし子」

プリミティブ・シュルレアリスム・アニメーション

概要


「パピヨンよし子」は2004年に真珠子によって制作されたアニメーション作品。

 

真珠子独特なプリミティブなドローイングをアニメーション形式に発展させた作品で、芋虫と少女が一緒に飛んだり、子どもっぽい鼻歌にときおり不気味な効果音が挿入されるなど、シュルレアリスティックな内容となっている。

 

2004年7月31日に放送されたNHK BS2のアート番組「デジスタ」で「今週のベスト・セレクション」に選出。またデジスタDVD Vol.3「デジスタ・キャラクターズ みうらじゅんセレクション」に選出・収録されている。

 

「イラストと異なりアニメーションは時間軸で表現する「時間芸術」。真珠子は完全に自分のリズム感・時間感覚で作品を制作し、独特な時間感覚を表している。(田中秀幸)」

 

『ガロ』とかに出たい人なんですかね。これはでも、お客さん入る劇場ではできないですよね。大衆映画じゃない(笑)17歳の女の子が作ってたら心配ですけど、27歳やから、まあ大丈夫かと思いますね。(有野晋哉)」

 

「イモムシと女の子というモチーフってすごく面白い。一緒に飛んでますしね。線のラフさは、かなり子供っぽい感じで、そこが魅力。こういう絵を描く人はイラストではよくいますが、アニメーションにまで発展させる人は少ない。これからもっと経験を積んで、このテイストを保てるとしたら、すごく楽しみな作家。(中谷日出)