「アヴィニョンの娘たち」は、1907年にパブロ・ピカソによって制作された大型の油彩作品。243.9 cm × 233.7 cm。ニューヨーク近代美術館が所蔵している。バルセロナのアヴィニョ通りに存在した売春宿にいた5人の売春婦のヌード画である。
5人の人物は、これまでの伝統的な人物造形からすると、当惑させられるような女性造形でまったく美しくない。女性たちは少し威嚇するように、また身体は角ばっており、関節が外れたような身体で描かれている。
画面左側の3人の女性たちは、ピカソの故郷スペインの古代イベリア彫刻の影響のもとで顔が描かれている。右側2人の女性の顔は、アフリカ部族のマスクとなっているが、ピカソによれば「プリミティブ芸術は、野蛮であっても驚嘆せざるを得ない説得力とパワーがある」という。