【作品解説】バンクシー「ディズマランド」

ディズマランド / Dismaland

世界で一番憂鬱になれる場所


YouTube:Dismalandより
YouTube:Dismalandより

概要


場所 イギリス、サマセット州、ウェストン・スーパー・メア
形態 アート・エキシビジョン 
総監督 バンクシー
公式サイト http://www.dismaland.co.uk
公開期間 一時展示:2015年8月21日-9月27日

『ディズマランド』は2015年に企画・実行されたバンクシーによるプロジェクトアート。イギリスのウェストン・スーパー・メアの海辺のリゾートで開催。

 

バンクシーが秘密裏に準備していたポップ・アップ展示作品(一時的な展示)で、ウェストン・スーパー・メアの屋外スイミング・プールなどさまざまな施設を借り、邪悪な雰囲気のディズニーランドが構築された。

 

開催期間は2015年8月21日の週末から2015年9月27日まで。バンクシーによれば「子どもには不向きなファミリー・テーマパーク」がコンセプトだという。

 

バンクシーは10の新しい作品を制作し、展示の建設資金を調達。60人のアーティストがバンクシーから参加に招待された(内2人は参加辞退)。1枚3ドルのチケットが4000枚配布され、5歳以下は無料で入場できた。 

背景


ウェストン・スーパー・メアの居住者たちは、アトラス・エンタテイメントと呼ばれるハリウッドのエンタメ事業の会社が「グレイ・フォックス」というホラー映画撮影のロケーションとして使用することが伝えられた。

 

その後、「グレイ・フォックス・プラダクション」と公表されたサインがロケ地の入口周辺に掲示されるようになる。2015年8月頭にはインターネット上で建設中の様子を示す写真がアップロードされ、妖精の城や大規模な彫刻の様子が分かるようになっていた。

 

ただ、しばしばバンクシーのマネージャーとして報告され、バンクシーのドキュメンタリー映画でのクレジット名にも登場したホーリー・クラッシングが、オープン前に現場で目撃されていたこともあり、秘密裏に遂行されていた企画は少し漏れていた。

展示作品


オープニング前に撮影された建築物の写真の中にはバンクシー制作の巨大な風車や、現代美術家のベン・ロングの『馬足場彫刻』、マイク・ロスのトラックを使った巨大彫刻で2007年のバーニングマンで展示されたこともある『ビッグ・リグ・ジグ』などが写っていた。

 

ほか、ジェニー・ホルツァー、ダミアン・ハースと、ジミー・カーターなど58人のアーティストの作品がテーマパーク内に設置された。

 

バンクシーによれば、2人には断られたが、私が想像できる最高のアーティストに直接連絡をとったという。