ジュール・ベルヌへのオマージュ / Tribute to Jules Verne
裸女と学者の対比
![ポール・デルヴォー《ジュール・ベルヌへのオマージュ》1971年](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s093251349da78e77/image/i846cef6c6508929a/version/1589773853/image.png)
概要
作者 | ポール・デルヴォー |
制作年 | 1971年 |
サイズ | 150 x 120 cm |
メディウム | キャンバスに油彩 |
《ジュール・ベルヌへのオマージュ》は、1971年にポール・デルヴォーによって制作された油彩作品。
幼少のころからずっとジュール・べルヌ作『地球の中心の旅』を愛読していたデルヴォーは、その主人公である生真面目な学者オットー・リーデンブロックをしばしば絵の中で描き、裸女たちと対照させている。
本作では画面左側で何か顕微鏡のようなものを手に持ち、のぞき見している男性がオットー博士である。この学者はおそらくデルヴォー自身と化したものであり、孤独な科学者の象徴である。
この作品は、デルヴォーにインスピレーションを与え続けた愛読者の作者ジュール・ベルヌへの讃歌である。
「私のタブローに出てくる学者、いつも何かを見つめている、あれはジュール・ベルヌ作『地球の中心への旅』の挿絵をそのままコピーしたものです。(ポール・デルヴォー)」
■参考文献
・埼玉県立近代美術館「ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅」