バンクシーの作品一覧
バンクシーの作品は、控えめに言っても謎めいたものです。グラフィティ、ステンシル、インスタレーション、彫刻を組み合わせた彼の作品には、常に政治的、社会的なメッセージが込められています。バンクシーの作品がなぜこれほどまでにパワフルで、興味深く、物議をかもすのか、不思議に思ったことがある人は、ぜひ読んでみてください。この記事では、バンクシー・アートの歴史と関連性について、バンクシー作品の見分け方や、人々がバンクシー作品を見つけることができる様々な場所など、知る必要のあるすべてのことを詳しく説明します。
2023年作品
『バレンタインデーのマスカラ』は、2023年2月14日のバレンタイン・デーにあわせて制作した作品。目が腫れ、歯が抜けた女性の絵など、家庭内暴力の問題を強調していると思われる画像をインスタグラムに複数投稿した。作品名は「バレンタインデーのマスカラ」である。(続きを読む)
2022年作品
2022年11月11日、バンクシーは自身のインスタグラムのアカウントに「ウクライナのボロディヤンカ」と書かれた3枚のストリート・アートの写真を投稿した。ボロディヤンカは、2月24日の侵攻直後、ロシアによるウクライナへの砲撃で最も大きな被害を受けた場所の1つである。(続きを読む)
2021年作品
「偉大な英国の噴霧」という作品シリーズは、2021年8月にバンクシーがイギリスのイースト・アングリア地方の様々な海岸都市に描いたストリート・アート作品。この作品シリーズは、イギリスの観光業が新型コロナウイルスの影響で打撃を受けていた時期に、政府が促した「ステイケーション」という旅行スタイルに対して独特の皮肉や風刺が込められている。(続きを読む)
2020年作品
『Aachoo!!』は、ブリストル郊外のベイル・ストリートに描かれた作品で、おばさんがくしゃみで家を倒している様子が描かれています。近所住民によると、作品が現れた日の早朝にバンクシーだと思われる男性が現れ、作品は現在透明なアクリルシートで覆われています。ベイル・ストリートの下方に描かれた作品は地元でも話題になっています。(続きを読む)
2020年10月、イギリスのノッティンガム市に「自転車のタイヤでフラフープをする少女」というバンクシーの作品が登場しました。COVID-19の感染率が高い都市で、自転車文化が根付いている同市で描かれたこの作品は、社会的距離を表現したものとされています。また、作品の前には壊れた自転車が置かれています。(続きを読む)
2020年に投稿されたバンクシーのビデオ作品『もしマスクをしないと、得ることはできない』は、ロンドン地下鉄車内で消毒清掃員を装った男が落書きする様子を映したものです。男はネズミやサージカルマスクをモチーフにした作品を描き、作品の最後には「I GET LOCKDOWN(ロックダウンされた)」という文字が現れます。(続きを読む)
「ルイーズ・ミッシェル」というバンクシーの投資アートは、19世紀フランスのフェミニストで無政府主義者であるルイーズ・ミッシェルに敬意を表して命名された、難民救助船に対する資金提供プロジェクトである。船体にはハート型の浮き輪を持った救命胴衣を着た少女が描かれており、バンクシーが描いたかどうかは不明である。(続きを読む)
本作品は2020年6月9日に、バンクシーのインスタグラムのアカウントに投稿されたドローイング作品。2020年6月7日、イギリスのブリストルで「ブラック・ライブズ・マター」運動の過激化ともない、市の中心に立てられていた17世紀の奴隷所有者エドワード・コルストン像が撤去され、海に投げ落とされる事件が発生した。(続きを読む)
2020年のジョージ・フロイド殺害事件と「ブラック・ライブズ・マター」運動に対するオマージュ作品である、バンクシーの作品「黒い影に包まれたアメリカ国旗」が、2020年6月6日にインスタグラムに投稿された。作品は、燃え落ちるメモリアルキャンドルを添えたアメリカ国旗が、黒い影に覆われた肖像画の横に描かれている。(続きを読む)
『ゲーム・チェンジャー』は、バンクシーが2020年5月7日にインスタグラムに発表したドローイング作品。新型コロナウイルスの影響でイギリス中の病院で感染者であふれかえり、医療従事者がウイルスと必死に戦っている時期に制作されたものである。バンクシーは最前線で戦う医療従事者を励ますため、本作品をイギリスのサウサンプトン総合病院に寄贈した。(続きを読む)
『浴室で悪夢を引き起こすネズミ』は、バンクシーが2020年4月15日にインスタグラム上で発表した作品で、新型コロナウイルスの影響で世界中でロックダウンが起きているさなかに制作された屋内のユニットバス内で制作されたインスタレーション作品。(続きを読む)
オークション高額作品
《愛はごみ箱の中に》は2018年10月にサザビーズ・ロンドンのオークション中にバンクシーによって介入された芸術作品であり、介入芸術の代表作の1つ。2006年にバンクシーが制作した風船少女シリーズの1つ《風船と少女》の絵画が、オークションで104万2000ポンドで落札された直後に介入された作品である。(続きを読む)
『分離国会』は2009年にバンクシーが制作した油彩作品『Question Time』をリワークした作品。作品のサイズは2.5メートル×4.2メートルで、バンクシーが描いたキャンバス作品としては最大級となる。英国下院で議論している政治家たちをチンパンジーに置き換えて描いている。(続きを読む)
『SHOW ME THE MONET』は、2005年にバンクシーによって制作された油彩作品。バンクシーの挑発的作品の代表作として評価されており、現代における社会批評家としてのバンクシーの地位を確固たるものにした。(続きを読む)
代表作
『風船と少女』は2002年からバンクシーがはじめたステンシル・グラフィティ作品シリーズ。風で飛んでいく赤いハート型の風船に向かって手を伸ばしている少女を描いたものである。「風船少女」や「赤い風船に手を伸ばす少女」とよばれることもある。(続きを読む)
バンクシーが制作した『ナパーム』は、ベトナム戦争中の写真『戦争の恐怖』を風刺的に引用し、反戦・反消費主義のメッセージを込めた作品です。写真の中心である少女と、マクドナルドとディズニーのマスコットであるドナルド・マクドナルドとミッキーマウスが手をつないでいる様子を描いており、アメリカのグローバリゼーション政策によって少女が引きずり込まれる危険性を示唆しています。(続きを読む)
『モナ・リザ・バズーカ』は2007年にバンクシーがイギリスのロンドン、ソーホー地区の壁に描いたストリート・アートです。バンクシーは「モナ・リザ」を引用して制作した作品を発表しました。この作品では、モナ・リザがヘッドセットを着用し、ロケットランチャーを手に持っています。(続きを読む)
『CCTVの下による1つの国家』という作品は、2007年にバンクシーが作成したストリートアートです。この作品は、ロンドンのニューマン・ストリートにあるイギリス郵便事業「ロイヤル・メール」の壁に描かれました。作品の意味は明確ではありませんが、「CCTV」とは「クローズド・サーキット・テレビ」の略で、ビデオ監視を指します。(続きを読む)
《東京 2003》は、2003年に東京都港区の東京臨海新交通臨海線「ゆりかもめ」の日の出駅付近にある東京都所有の防潮扉に描かれたバンクシーによるものと思われるストリート・アート。傘をさし、カバンを持ったネズミのステンシル作品。(続きを読む)
《小さな植物と抗議する少女》(仮)は2019年4月末にロンドンのマーブル・アート付近の壁に描かれた作品。描かれた場所は環境保護団体「Extinction Rebellion(絶滅への反逆)」が4月15日から2週間におよぶ抗議を行っている場所である。(続きを読む)
《クリスマスおめでとう》は2018年12月にバンクシーによって制作されたストリート・アート。イギリス、ポートタルボットにある鉄工所労働者のガレージの2つの壁に描かれた作品で、地元の製鉄所から噴出される粉じんに対する抗議を示唆した内容となっている。(続きを読む)
《シリア移民の息子》は2015年に制作されたバンクシーの壁画作品。本作は留学移民としてアメリカに滞在していたシリア移民の息子のスティーブ・ジョブズを描いたものである。ジョブズは黒いタートルネックにジーパン、丸メガネのいつものジョブズ・ファッションで、手にはオリジナルのマッキントッシュ・コンピュータと荷物を持って立っている。(続きを読む)
『白黒英国旗柄の防弾チョッキ』はバンクシーがデザインした白黒カラーのユニオンジャック柄防刃チョッキ。2019年6月28日、イギリスで開催されたロック・フェスティバル「グラストンベリー」で、49年の歴史で初めて黒人のトリを務めたストームジーがステージで着用して話題になった。(続きを読む)
《Nola》は2008年にバンクシーによって制作されたストリートアート作品。「傘少女」「雨少女」とも呼ばれることもある。アメリカ、ルイジアナ州ニューオーリンズのマリニー地区のストリート上に描かれた。(続きを読む)
《モバイル・ラバーズ》は2014年4月にバンクシーがブリストルで制作したストリート・アート。男女二人が今にもキスをしようとしているが、二人の視線は手に持つ携帯電話に向かっているように見える。(続きを読む)
『Think Tank』は、2003年5月に発売されたイギリスのロック・バンドBlurの7枚目のアルバム。カバーアートにバンクシーのステンシル作品が使われている。 バンクシーは通常は商業作品を制作しないと主張していたが、のちにカバー作品の制作を養護した。(続きを読む)
《Well Hung Lover》は2006年にバンクシーによって制作されたストリート・アート。イギリス、ブリストルのフロッグモア・ストリートに描かれた。全裸の男が窓に片手でぶらさがっており、窓にはスーツを着た男性が裸の男性に気づかずよそ見をしている。男性の隣には下着姿の女性がいる。(続きを読む)
《ピンク色の仮面をつけたゴリラ》は2001年にバンクシーによって制作されたグラフィティ作品。初期作品のなかでも最も有名な作品の1つである。彼の故郷であるブリストルにあるソーシャルクラブで描かれた、特に政治的なメッセージ性のないシンプルなグラフィティ作品である。(続きを読む)
《パラシュート・ラット》は、パラシュートで降下する飛行用グラスをかけた紫色のネズミの絵である。バンクシー作品は大雑把にいえば「反資本主義」と「反戦主義」を主題とし、それらを風刺的であり挑発的な方法で表現するのが特徴である。(続きを読む)
《奴隷労働》は2012年にバンクシーによって制作されたグラフィティ作品。122 cm ×152 cm。2012年5月、ロンドンのウッドグリーンにある1ポンドショップ「パウンドランド」脇の壁に描かれたものである。(続きを読む)
『爆弾愛』は2003年にバンクシーによって制作されたプリント作品。戦争と愛という二項対立を探求したバンクシー初期の象徴的な作品。ポニーテールの無垢な少女が爆弾(軍用機用の爆弾)をクマのぬいぐるみのように抱いている絵である。(続きを読む)
《アート・バフ》は2014年にバンクシーによって制作されたグラフィティ作品。イギリスのフォークストンにある壁に描かれており、バンクシーによれば「フォークストーン・トリエンナーレの一部のようなもの」だという。(続きを読む)
『パルプ・フィクション』は2002年から2007年にまでバンクシーによって制作されたグラフィティ作品シリーズ。2002年から2007年までロンドンのオールド・ストリート駅近郊の壁にステンシル形式で存在していた。(続きを読む)
「かろうじて合法」は2006年にカリフォルニア州ロサンゼルスにある産業倉庫で開催されたバンクシーの個展。2006年9月16日の週末に無料ショーが開催された。37歳のインド象「Tai」が展示物の1つとして設置され、象の身体に周囲の部屋の壁紙にあわせて絵柄が描かれた。(続きを読む)